糖尿病講座:

UKPDS(United Kingdom Prospective Diabetes Study)
2006年07月18日

英国において、インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)を対象に種々の治療法を割り付け、10年間にわたり治療し、その間の糖尿病合併症の進展、糖尿病に関連する死亡率などについて、血糖コントロールの良否、糖尿病治療法別に詳細に検討した研究。対象:未治療のNIDDM患者 4209名研究1:対象のうち3867名(空腹時血糖108〜270mg/dl)を3ヶ月間食事療法を行い、その後無作為に以下のように通常の緩やかな治療群と厳格に治療する群に分け、10年後の糖尿病合併症の発症、進展率を比較する。

通常の緩やかな治療群
1138名
(食事療法単独で治療開始)

厳格な治療群
2729名
(薬物療法で治療開始)

食事療法群
436名

 SU剤群 
370名

インスリン群
259名

メトホルミン群
73名

SU剤群
1573名

インスリン群
1156名

治療方針
基本的には食事療法でいくが、
空腹時血糖 270mg/dl以上
または高血糖の症状出現時に薬物療法を追加する

メトホルミン追加
268名

インスリン追加
339名

  SU単独  
966名

治療方針
空腹時血糖108mg/dl以下を目標

10年間のHbA1c
中央値 7.9%

10年間のHbA1c
中央値 7.0%

体重 2.5kg増加

体重 4.2から6.5kg増加

HbA1cが7.9%の緩やか治療群に比べHbA1c7.0%の厳格治療群における以下の合併症イベントの発症率はそれぞれ有意に低値を示した。
10年間の糖尿病に関連した死亡 -10%
心筋梗塞発生率        -16%
細血管合併症の進展      -25%

研究2:肥満NIDDMを対象に食事療法、メトフォルミン、SU剤療法の糖尿病合併症の進展、糖尿病関連死亡率への影響について10年間の追跡研究
対象:1704名の肥満NIDDM患者(FBS108〜270mg/dl)

753名

951名

食事療法群
411名

メトフォルミン群
342名

クロルプロパミド群
265名

グリベンクラミド群
277名

インスリン群
409名

HbA1c
中央値
8.0%

HbA1c
中央値
7.4%

 

メトフォルミン群では食事療法群にくらべ10年後の糖尿病関連の死亡は42%減少した
糖尿病臨床的エンドポイントに至る危険性は32%減少した。


UKPDSのまとめ

HbA1cの改善は糖尿病合併症の発症・進展を抑える

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糖尿病のコントロールと合併症に関する研究DCCT
2006年07月18日

米国で行われた1型糖尿病患者を対象にした血糖コントロールと合併症進展に関する大規模スタディ 日本語の詳しい解説は以下のURLで解説

http://www.nihs.go.jp/dig/niddk/DCCT/DCCT.html

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日本の熊本スタディ
2006年07月18日

対象:日本人のインスリン非依存型糖尿病 110人
デザイン:網膜症と腎症を中心に、
合併症のない人に合併症がでるか?(1次予防群)
軽症の合併症を持つ人が合併症が進まないか(2次予防群)を6年間にわたり追跡した。
対比:強化療法(頻回インスリン注射)vs 従来治療(インスリン1−2回注射)強化療法ではHbA1c<6.5%、空腹時血糖<110mg/dl、食後2時間<180mg/dl)のコントロールを維持するよう努めた。

 
強化療法
通常療法

網膜症の出現(1次予防)

7.7%
32%

網膜症の悪化(2次予防)

19.2%
44%

腎症の出現(1次予防)

7.7%
28%

腎症の悪化(2次予防)

11.5%
32%
腎症は尿中微量アルブミン排泄量で判定

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結論:インスリン非依存型糖尿病でも頻回インスリン注射で血糖コントロールをできる限り正常に近づけることが合併症の引き起こさないということが判明した。
糖尿病合併症治療薬についての大規模多施設臨床研究報告
日本ではまだ未承認であるが、欧米では糖尿病合併症の治療薬であるAGE阻害薬(Pimagedine)の糖尿病性腎症の治療に関する研究が行われており、その研究結果の一部が報告されている。