血糖値の高さが以下の基準を満たす場合に糖尿病と診断します。
1 空腹時血糖値が126mg/dl以上
2 随時血糖値が200mg/dl以上
3 ヘモグロビンA1cが6.5%以上の時も
| 0分値 | 2時間値 | ||
| 糖尿病型 | 126mg/dl以上 | または | 200mg/dl以上 |
| 正常型 | 110mg/dl未満 | かつ | 140mg/dl未満 |
上記のいずれの満たさない場合に境界型糖尿病型とする。
境界型糖尿病型から糖尿病に移行することが多いので糖尿病に準じて治療、経過観察をする必要ある。
健康診断や人間ドックで境界型糖尿病を指摘された場合は要注意です。指摘を受けたその時点では問題なくてもいずれ糖尿病へ進展する可能性も高く、境界型と診断された場合は、早期から食事療法や運動療法を通じて糖尿病の危険因子を取り除くようにしていくようにしましょう。

ヘモグロビンA1c(HbA1c) =グリコA1c
長期的な糖尿病コントロール状態の指標で、過去1〜2カ月間の血糖コントロールの状態(血糖値の平均)を反映します。高血糖が続くと赤血球のなかのヘモグロビンと呼ばれる酸素を運搬するタンパクの一部に糖がゆっくりと結合します。ちょうど船底にこびりつく貝のようにものです。一度、つくとはなれません。そして、その赤血球の寿命が尽きるまで離れません。健康人では5.8%以下です。
グリコアルブミン
中期的な糖尿病コントロール状態の指標で、過去1〜2カ週間の血糖コントロールの状態(血糖値の平均)を反映します。血液中のアルブミンというタンパク質に糖が非酵素的に結合したものです。HbA1cとおなじメカニズムです。健康人ではおおむね16%以下です。
尿糖
ずいぶんと以前は糖尿病診断の検査にも用いられましたが、現在はあまり重要視されません。尿糖は血糖値が160〜200mg/dlに上昇しないと出現しません。 老人になるとその閾値はだんだん上昇し尿糖が出にくくなる傾向にあります。

血中インスリン値(IRI)
空腹時のインスリン値は、インスリン分泌能力よりもインスリン抵抗性の指標となります。抵抗性が強いほどインスリン分泌が代償性に亢進するからです。空腹時インスリン値が10U/ml以上の場合、インスリン抵抗性の存在が疑われます。インスリンの分泌能力を見るには糖負荷試験やグルカゴン負荷試験に対する反応性をみることが必要です。
インスリン治療中の患者さんの場合は、打ったインスリンなのか自分の膵臓から分泌されたインスリンなのか区別できないので測定しても検査結果はあまり意味がありません。その場合は次に述べるC-ペプチドを用います
血中・尿中C-ペプチド値(CPR)
膵臓にあるランゲルハンス氏島にあるβ細胞からインスリンが分泌されるときにでるインスリン分子の切れ端。インスリン分子が生成されるときの足場のようなもので特別な作用はありません。しかし、インスリン分子一個につきC-ペプチドも一個放出されるので、これを測定することによりインスリン治療中の患者においてもインスリン分泌能力を推測できるすぐれものでもあります。これは尿中に排泄されるので尿中のC-ペプチドを測定することによりインスリンの分泌量を推し量ることができます。
尿中微量アルブミン量
高血糖による腎臓の障害の指標、早期から尿に血液中の蛋白の代表であるアルブミンがごく少量尿中に排泄されます。従来の尿検査ではとらえられなかったごく早期の腎症の指標です。
糖尿病が怖いのは、高血糖による合併症です。糖尿病であっても良好な血糖コントロール状態であれば、合併症は進行せず健康な状態が維持できるわけです。糖尿病は糖尿病体質のうえに多くの危険因子が重なり発症します。体質を変えることは出来ませんが、多くの場合、食事、運動療法などによりライフスタイルを改善し危険因子を消去できれば高血糖状態は改善します。
無病息災ならぬ一病息災
空腹時血糖値とヘモグロビンA1Cの目標値


上の信号機の青信号を目指しましょう。青信号の数字以下にコントロール出来ていれば糖尿病合併症も大丈夫、安心です。もし赤信号を越えているようなら大変です。合併症がどんどん進行するでしょう。頑張って青信号をキープしてください。
糖尿病そのものの指標ではありませんが、合併症進行の危険因子である以下の項目が正常範囲に収まっているようにすることも必要です。すなわち、動脈硬化症の危険因子である高脂血症、高血圧についてもしっかりコントロールする必要があります。
コレステロール値 (220mg/dl以下)
中性脂肪値 (150mg/dl以下)
血圧 (130/80mmHg以下)
以下の項目も陰性であること。
尿蛋白 (腎臓の機能低下の目印)
尿ケトン体(脂肪が燃焼した際に出てくる廃棄物)